「それ……、俺に?」
「……はい、でも……。すでに親友の腹の中です。」
ニシハルはそれを受け取ると……
底を大きな手で支えながら……、リボンを解いた。
「……あ。」
彼の手の平に……、一つだけ。
妙な形の物体が…転がる。
「………。えっと…。……これは?」
「………宇宙人です。でも、バラバラ事件に見舞われたようですね。」
渾身の作品(※クッキー)が……!
「……ふ~ん。」
彼はパクリと口に入れて。
「……うまっ。」
目を………輝かせる。
う……、うわあ……。
こんな顔も…するのね。
「………てか、何でまた宇宙人?もしや…、ブーム?」
「…違いますよ。これは…莉奈ちゃんの調査の賜物です!」
「…………。」
「先生は宇宙人が欲しいのだと……ノートに記載してました。」
「…………。とんだ誤報だな。」
「………?違うのですか?」
「……う~ん、偶然にしちゃあ、よく出来た方。」
「…………?」
「………確かに……、今ココに。……いるもんなあ…。」
「…………。」
ニシハルは………
私を指差す。
「俺の欲しいモノ。」