恋はいっぽから!






「……一体何時間そこにいるつもりだった?」




「…………!」




「…職員室の中まで、声…、丸聞こえ。」





……と、いうことは……。




「もしや…ずっと気づいてて?」





相変わらず余裕の笑顔の先生に。



少なからず……


イラッとしてしまう。





こんなことは………


初めてだった。







「寺澤先生の言う通りだわ。」




「………寺澤?」



「笑顔に騙されては駄目ね。」



「…………。」



「…底意地悪いです。だいたい、フクく……」



「……寺澤ね…。」




先生の笑顔が……




ピタリと止んだ。





「いつの間に寺澤に懐いたんだか。」




「……は?」



「…そういやさっきも…、なんか言われてたもんな。」




「……………。」




「お前の飼い猫がいなくなったことも、アイツから聞いたっけ。」





「………ヤキモチですか。」


(注:いっぽは駆け引きというものを知りません)




「…………。」




「…無言はYESと捉えますよ?」




「アホかっ。」





ごつんっと頭に……




拳が飛ぶ。




「…随分都合のいい頭だな。」




「……………。」











重~い空気が………




流れていた。