「………。ホラ。」
ツンと背中にノートの角をあてられて。
私はやっぱり後ろを向いたまま……
それを受け取る。
「……アリガトウゴザイマス。」
パラパラとページをめくっていくと……、
今日、私達が書いたメッセージが……
一瞬だけ、垣間見えた。
「……………!」
あるページで……
手を止める。
それは……、
見覚えのない……メッセージ。
けれど間違いなくソレはニシハルの字であって……。
たった3文字の言葉が。
私の心を…駆り立てる。
「………先生……。」
「ん~?」
「後ろを振り返っても…いいですか?」
「……ああ。つか何でさっきからこっち向かない訳?」
「だって……、『前を見よ』って先生が言いました。」
「…おま…、そういう話はちゃんと聞いてるんだな。」
「……はい。ですが…、貴方は、たまに後ろも向けとも言いましたね。」
「…………。」
「……早過ぎますか?もっともっと、先に行っててから…振り返えるべきでしょうか。」
「………。どうした、三船?」
「何人もの人が…、違う、そうじゃないって…言うんです。まだ歩き出したばかりなのに…一体何を間違っているのかと思いました。」
「…………。」
「だけど……、おかげで気づいたんです。まだやり残したことがあると……。」
「…………。」
「そのままでいいから……聞いて下さいね。」
「ああ……。」


