「…………。」
駄目だ……。
いざ、ここまで来たものの…。
ほんの少しの勇気が出ない。
私はくるりと背を向けて……。
そっと……目を閉じる。
あの頃の私を……
思い出そうと。
まだ恋なんて知らなくて。
痛みなど…知らなくて。
思うがまま…、この境界線を飛び越えた。
今はそれができなくても、
もう飛び越えることはなくても、
せめて……伝えたい。
この思いだけは。
なのに……
何故だろう。
あの頃の私が…、何度も何度も囁きかける。
大丈夫、
貴方はまだ…、飛べる、と。
「………Yes,I can fly…。」
そう……、小さく呟いた時だった。


