恋はいっぽから!




「ねえ、いっぽ。卒業…なんだよ?」



「………。ええ。」



「正確には、3月末までは高校生だけど。けど…、もう、生徒では…ない。」




「………。」



「アンタは何をそんなに頑なになってんのよ。足枷は…外れたんだよ?もう…自由にしていいんだよ?」



「……そうね。I can fly!!」




「………。イヤ。別に飛ばなくていいし。」



「……皆さんが飛躍を願っているでしょうから……。」



「まあそうかもだけど。…て、何の話よ!違くて…、ニシハルとのことよ。」



「………。莉奈ちゃんまで……。」





「こんな一大イベントにどうして暴走しでかさなかったかなぁ…。同じ『飛ぶ』でも、『ぶっ飛ぶ』ような事…何でしなかったかなぁ…?」



「………。莉奈ちゃん。私達は卒業生ですもの。先生に、後輩に誇れるようでなければ…いけないわ。そんな破天荒なことなど……」




「…確かに…、人に誇りに思ってもらえるようになりたいと思うのは、立派な志よ。でもアンタは…?自分で自分を誇れるの?」



「………え…?」


「そんなしみったれた情けない面して卒業?祝ってくれた人達に…失礼じゃない?」



「………。ですが…」



「え~い、うるさい、うるさ~い!!……不完全燃焼ほど後味悪いものはないわ!どうせなら…何もかもやりきって、後悔をなくして、スッキリさせてから…卒業しなさいよ!」


「………!」



「…自分に誇れるように……。先生がそんなアンタを見て…誇れると思う?あの人が認めてくれたアンタって…、そんなんじゃないでしょ。これじゃああっちだって納得いかないよ。教え子がこんな状態だなんて…。」



「…………。」



「アンタがそんな顔してるのは…、ちゃんと気持ちをぶつけてないからよ。」



「……気持ち?」



「まだ好きなくせに…。ニシハルのこと。」



「……………。」