恋はいっぽから!








そんな私たちのやりとりを、皆さんはにこやかに見守っているけれど。
(注:コントにしか見えないからです)


オオサカは…どうやら本気で苛立っている様子。




「まあまあ、大境。好きにさせてやれよ。」



見兼ねた長南殿が、すかさずフォローしてくれる。


が……、




「…わかるけど、けど…」



彼女はやはり納得いかない様子。




「おし、一歩。この辺でモノマネタイムと行こう!」


長南殿ったら…、機転が利くのね。





「……。いいですね☆実は最近習得した歌マネがひとつ……。」



「よしきた!それ入れとけ!」



「合点承知の助!」





私は再び曲を入力すると……。




スローテンポの曲に合わせて、体を揺らす。




「…一歩、この曲って……。」



「……ええ、切々と…歌いあげます!『三船一歩さんのモノマネは…、山崎まさ〇しさんで、 One more time, One more chance』。」




彼独特の声色を真似て…、会場の笑いを誘う。







「ちょっと…、長南。アンタあれどう思う?」


「上手いと思うけど。」






みんなが手拍子を打つ中で……。


長南殿とオオサカだけが、何やら神妙な面持ちで…話をしていた。







「そういう意味やない。アンタも…気づいてるんやろ?さっきからあの子、失恋ソングしか歌ってへんこと。」



「……ああ…、まあな。」



「あれで無自覚って…重症やろ。ホントに…良かったんかな…。」



「…………。」



「後悔せぇへんのかな…。やっぱり、あの子ニシハルのこと……」


「大境。もう…波風立てんなよ?」


「は?」


「あいつなりに…ふっ切ろうとしてんだ。いいじゃんそれで。」



「………。」



「せっかく前を向こうってんだ。余計なこと…するなよ。」



「……。『余計なこと』?」







はてな?二人の雰囲気が…、次第に険悪に…?