「…だったら…尚更です。このままでは…何も変わらないのです。結局私は彼を先生として見てしまいますし、甘えも…出ます。私は…、そんなの嫌なんです。彼と…対等になりたい。彼に似合うような大人の女性になりたい。いつもどこかで…そう願ってきました。今は、まだ……その時ではありません。いつか後悔するやもしれませんし、やっぱり気持ちを伝えておけば良かったと…思うやもしれません。けれど自分に自信を持ってこそ…、本当に、心から笑える気がするんです。その時には…違う女性を好いていて、見向きもしてくれないかもしれませんが……、一発逆転のチャンスを狙います。自信があれば…、多少躓いても、例え振られたって、胸を張って…前を向いていられるわ。」
「…………。」
「長期戦は…覚悟の上。紺野先生にチャンスをあげてしまうかもしれませんが……、貴方は私の最大のライバルですし、憧れでもあります。ですから……、今度は、正々堂々と戦います。」
「…………。ったく…悠長なもんね。それじゃあ完全に手遅れになるわよ。……ハルが貴方に…そんなことを望んでいるとは、到底思えないけど。」
「……でも……。」
「……もういいわ。お話になんないわね。……指くわえて…見ていなさいよ。ハルが他の女にとられるのを。」
「………!」
「卒業…おめでとう。話は…それだけよ。じゃあね。」
紺野先生は、踵を返して……
ツカツカと早足で去って行く。
このまま彼女は……、きっと、彼の元へ行くのでしょう。
……仕方ないじゃない。
それが私の選んだ道なんですもの……。
「……………。」
ホントウニ…ソレデイイノ……?


