昇降口を抜けると……
ニシハルの言う通りに、先生方が一列にならんで…
花道を作っていた。
列を為す生徒達の一番後ろへと並び、
そこを歩きながら、先生方から……次々と祝福を受けた。
「〇〇大学を首席で合格するなんて…、貴方は我が校の誇りよ!」
最後にお局様にそんなことを言われて……。
「ふふん…♪感謝していただきたいわ☆」
今までの分、思いきり上から目線で言い返してやった。
お局先生が地面を踏み付け悔しがる姿を目に焼き付けて……、
校門を出ようとする。
……と、その時……。
「……ちょっと待って!」
……何者かが私の腕を掴んで…
動きを……制される。
「……待って、三船さん!」
それは……、
先程から姿を見せなかった…紺野先生。
いつもの白い白衣ではなく、黒のタイトなスーツさえ難無く着こなす姿は…、今この時でさえ妬けてしまう。
どこから走ってきたのか……、
髪は乱れて、膝に手を置いて苦しそうに咳こむ。
「……歳ね…、ホント嫌になっちゃうわ。」
自虐しつつも、髪を耳に掛けるその動作は…、
やはり、自分の魅せ方を知っている人。
きっと彼によってますますその輝きは…増していくのだろう。
「……紺野先生。どうしたのですか?」
「…………。どうしたもこうしたも……!三船さん、貴方……、ちゃんとハルと話して来たの?!」
「………?はい、つい先程ちゃんとお別れしましたが?」
「……はあ…?そうじゃなくって…、貴方今日卒業でしょう?この先のこととか……」
「ええ。お礼参りすると約束しました。(ニヤリ)」
「…………。貴方……、わかってない…。」
「………?え?」
「どこまでバカで…子供なの?!」
「……仕方ないですよ、まだ18ですし、子供ですから。」
「………。大人をバカにするのも…いい加減にして。」
「………。」
「確かに、私達は大人だし、一般的な常識に囚われた…つまらない生き方をしているかもしれないわ。貴方みたいな破天荒で道化師みたいな子供には、こちらの想いなど……わからないでしょうね。」


