月岡マヤは悩んでいた。
親友・サチが一週間前泣きながら電話をしてきたからだ。

そして日曜日。
今度は喚起の声と共に電話がかかってきた。


なんど理由を訊いても、サチは「月曜日にね!」の一点張りで、それなのに、「気になる~?」なんて言う。
正直ウザい。


だけど普段のサチはこんなことしない。

だからこそ、相当良いことがあったに違いない。

あぁ。
だけどホントにウザいわ。


「ねぇ、水城カコって知ってる?」


不意に落ち着いたトーンでサチが言う。
知ってるわ、と答えると、「あんたでもしってるなんて有名なのね」とつまらなそうに返した。



なんだかめんどくさいことになりそうだ。