『降ります!降ります!』 そうするとドアまでの道がスッと開き 気づくとホームに足が着いていた 手を引っ張ってくれたのは 同じパリパリの制服 カクカクのかばんの男の子だった 「満員電車困るねー 俺も降りれないと思ったよ」 そう言ってニッコリ笑う男の子 これが智樹との出会いだった マンモス校の我が校は クラス以外の人たちとは関わりがない 同じ学年なのか先輩なのか それも分からない