裏門に来ていた迎えの車に俺、玲弥、悠斗、リオンそれから大和が乗り込み発車した。


「そういや俺ら、今日泊まるから」


玲弥が唐突に言った。

それに関し特に驚くことなく笑顔で「そうか」と頷く。

そこで早速、悠斗がはしゃぎ出す。


「じゃあ、僕朔夜の隣で寝る!」


「なに言ってんだ…俺は一人で自分の部屋で寝るぞ。」


ニコニコ笑いながら告げると、悠斗が目に見えてショボくれた。

まるで、さっきまで上機嫌に尻尾を振っていた犬がダラリと耳と尻尾を力なく落ち込ませたようだ。

しょうがない…


「分かったよ…じゃあ俺の代わりに…リオンを隣にして寝ろ。」


とびっきりの笑顔で、リオンを振り返りながら言う。