「もう、いないよ、誰も」 手をぱっと退けて、振り返る。 ノエルはあたしの肩を押して自分から遠ざける。 それから、鎖を引きちぎった。 「さて、これで時間は稼げた」 「今のうちに・・・どうするの?」 「人間界側の入り口を閉じるんだ。 そうすればウルサイ人間側の介入を断ち切れる」 ノエルは走り出しながら、あたしの腕をつかんだ。 あたしも必然的に走り出す。 ドアを出ようとすると、先にドアが開いた。 誰かが、入ってこようとしてる。 「もう、バレたか?それともあいつら?」 ノエルがつぶやいた。