文化祭。


こんな迷惑で面倒臭いイベントの時に限って、面倒なことに巻き込まれる。


「うわぁ~んっ!」


子供の鳴き声。


野次馬が何事か? と見に来るけど、余計なお世話だ。


だったら、あんたらコイツ見とけ!


「うわあぁぁ~んっ!!」


更にうるさくなる子供。


そう、この子供はいわゆる迷子ってやつなのだ。


私は素知らぬふりをしようとしたのに、この子供が私の足を掴んできて。


泣きわめいているという始末。


文化祭の出し物が『恐怖の屋敷喫茶』なんて馬鹿げたものになって、正直行きたくなかったから急いでない。


でも、この子供と言う生き物は、私が苦手とするものなのだ。