うらやましがる男子たちを横目に、私は手を振り返す。
熱い視線……男子の羨ましがる、熱い視線。
そんな目で見る暇あるなら、ミナミを口説くことに、専念すればいいのに。
小さく溜息を吐いて、窓の外を――……見て、固まった。
「………………な、何も見てない……」
窓の外から目を逸らして、無視を決め込もうとする私。
その私の事なんか気にもせず、“それ”は窓をドンドンと叩いた。
そう――……窓の外から。
「ひっど~い! 早く窓を開けてよぅ~~」
「…………」
見ないようにと顔を逸らし、欠伸をして突っ伏す。
そういや、今日は早く起きたんだっけ……。


