鋭い目に負けないように、私は余裕そうに干物をパクパク食べる。
「……猫宮、お前は食べながら人と話すのか」
「気分で変える」
「意味わかんねぇ……取りあえず、こっち来い」
「黒岩が来れば?」
「……お前、何言ってるか分かってるのか?」
……コイツ、獣王よりタチ悪そう……。
獣王は頭悪いけど、コイツいいもん……。
どうしよう……
私はいつの間にか近づいて来ていた黒岩に手首を掴まれ、もうダメかもと思った時……
「っどりゃ~~~! おまえら、静かすぎるぅーーーーーっ!」
まさかの猿楽先生登場。黒岩唖然、クラスメイトも唖然。
黒岩がポカンとしているのを見た私は、今がチャンスとばかりに猿楽先生に助けを求めることにした。


