黒岩は不思議そうに眉を寄せて私を見た。


「……返事を聞いて来いって言われた」


「勝手にして下さい。……って伝えて」


私がそう言うと、黒岩は特に表情を動かさずに頷いた。


「分かった」


教室を去っていく黒岩を見て、大変だなぁ……と思いながらそれを見送った。


バナナ先生よりも、今は干物。


パリポリと音をたてて、ゴクリと飲み込む。そして再び口に入れて、パリポリと音をたてる。


しばらく平和な時間が続いていたけど……


「キトリ~~ンッ」


「!?」


聞いたことも無い自分のあだ名と聞こえた位置に、ハッと顔を上げる。


そこには長い耳のモテ女子――……!