普通気が付くでしょ! と、突っ込みたくなるのは私だけ?
あんなに尻尾振って、顔赤くさせて。
しかも近づく男に牙剥いて。あれは完全に惚れてるでしょ。
なんて思っていると、ミナミがピョコピョコと私の方に笑顔で近づいてきた。
「キト! 犬井くんに助けてもらった!」
「あー、ハイハイ。ヨカッタデスネー」
私の言葉に、ミナミは頬を膨らませる。
「もうっ! 棒読みなんて、ひどいーっ」
チラッと犬井を見れば、私の方を見ながら牙を剥いて『泣かせるな』と目で言っている。
面倒臭い! ああもう、犬井めんどくさっ!
「早く宿題やれば? ミナミ」
「あ、そうだね! じゃ、後でね~」
ミナミは笑顔で頬をピンクに染めて、私に手を振った。


