でも、そんなことが分かるのは……このクラスの男子には、期待できそうにない。
唯一、熊山だけが笑顔で言った。
「おお! よかったな、兎原。おめでとう!」
ミナミは、その『おめでとう』の意味が分からず、困ったように首を傾げた。
「え? あ、ありがとう?」
意味を理解しているお兄ちゃんは、楽しそうに見学している。
猿楽先生は、今の状況に置いてけぼり状態。
犬井はしばらく黙っていたけど、急に片手の人差し指をお兄ちゃんにビシッと向けて、
「……俺がっ…俺が、1ヶ月でお前から奪ってやるんだからな!」
お兄ちゃんに、宣戦布告!?
へ、ヘタレが宣戦布告した! と驚くクラスメイト一同。
そんな中で、ウサギちゃんだけは目を点にさせて首を傾げた。
「……へ? なにを?」
その言葉に、私は面倒臭くなって溜息を吐いた。
「…………知らなくていいんじゃない?」


