でも、本人は尻尾振ってるし……いいのかな。


犬井が去って行ったあと、ミナミが言いずらそうに私の方を向いて、口を開けたり閉じたりさせた。


「……あ、あの…キト」


「なに?」


私は煮干しを食べながら、ミナミの方に顔だけ向ける。


…なんだろう。


「……あのね、キト…わ、私ね……」


「…うん。なに?」


ミナミは目に涙をブワッと溜めて、ポロポロと涙を流し始めた。


えぇぇっ!? なに今の状況は……?


教室に居る人たち(特に男子)から睨まれながら、私は教室から抜け出した。


屋上で話を聞くしかないか……と、私はとりあえず屋上にミナミを連れて行った。