「ミナミ、オカリナさんだよ」
「えっ? あ、オカリナちゃん、よろしく!」
ミナミの言葉に、オカリナさんはフラフラとしながら去って行った。
「…もう、泣きたいわ……」
なんて言葉を残して。
「……お昼、食べようか」
ミナミのその言葉で、周りがザワザワと騒がしくなった。
皆、私とオカリナさんの会話に聞き入っていたらしい。
私もお弁当を出して、パクパクと口に入れていく。
それを見て、ミナミが目を丸くした。
「……あ、あの…それ、煮干し……?」
「あぁ、うん。美味しいよ。食べる?」
私が袋を差し出すと、ミナミはブンブンと首を横に振った。


