跪いて、Kiss -episode 0-

「姫が王子の城に来る。これ、お伽噺の常識だろ?」



「そっ、それはそうだけど…」



「ってことで、手続きは全て俺がやってやる。学費も免除…は、お前バカそうだから無理かもしんねーけど、特別に俺割で入れてやる。親の説得ももちろん俺がやる。お前、俺の学校に編入な」



「なっ!?」



「「「えぇー!!」」」



「うわっ、出たよ。伊都サマ」



「冬馬くん!いっくん止めなくていいの!?」



「無理無理。ってか、アイツのジーサン、アイツに甘々だから、明日までには制服一式揃ってるだろ」



「…だね」



ここ、俺の奢りな。ぐらいの軽いノリで、人の話も聞かず勝手にサクサクと進めていって。