『…おい、俺。お前の事……』


甘く低い電子の声。

平面上に写る整った顔。

暗く暑苦しい狭い部屋。

カチカチとケータイを鳴らし、無表情でその画面を見る自身。

『…好き、なんだ。付き合ってくれないか?』

その後に【付き合いますか?】というコマンドが行く手を阻む。


どうしよう、私もう彼氏いるのに浮気しそうw


なんだろう私。

自分でも確信できるくらい変態である。


ぷるぷると震える親指を【はい】か【いいえ】のあたりで行ったり来たりさせている私は…

端からどう写るのだろうか。