立花先生に会うのは久しぶりのような気がする。


立花先生の判断を仰ぐにあたって、あえて今まで言わなかったことも含めて、全てを話した。

 私には愛子の記憶があること。

 達哉も二重人格だったこと。

 その交代人格は達哉の双子の弟で、死亡して産まれた哀哉だったこと。

 私が愛子の記憶を引き継いだように、あいかなが哀哉の記憶を引き継いでいるんじゃないかってこと。

 そして、あいかなが美智子先生の首を絞めてから、あいかなの存在を感じないこと。


順番に全てを話した。



立花先生はじっと目をつむっていた。

そして、静かに目を開けると私の目を真っ直ぐに見つめた。