学校長の長々とした話で
半ばうんざりな入学式になったのは
置いておいて。
教室に戻る途中の廊下。
「高橋先生だって!顔凄くない!?」
「うんうん、6組でよかったー!」
など、
その時の私語は男女とも
担任の高橋先生で持ち切りだった。
女子の一番前を歩いてるあたしに
涼香が駆け寄ってきた。
「高橋センセ、カッコいいね」
やっぱり高橋のか。
「そーだね」
「あれ・・・思わない?」
「言っちゃえばオジサンでしょ?」
「いやいや、
あれは20代前半の顔だね」
顎に手を当てて言う涼香は
多分探偵の真似をしている。
見た目はカッコいいけど
中身ぼろぼろの人だって
いるじゃん。
あたしは中身重視派ですから。
と喋っていると教室に着いた。