「おいっ、聞いてるのか!?」



ガタッ



……目覚めた。

俺立ってる。

ここ教室。

先生怒る。

早く帰らせろ。



――寝起きで悩が働かない。




「石田!」


「うっせぇーな黙れや!!」


俺が机をバンッと叩いて怒鳴ると、呼びかけてた(らしい)先生は驚きながら言う。


「逆ギレかよっ! また赤点取るぞ! 暑い中わざわざ教えてるのに!!」


そう国語教師の山口聖一(通称ヤマ)は友達みてーに言う。


ここの教師はなんか親しみやすいっていうか……。

俺みたいにガラ悪いのにも普通に話しかけてきたり、最近のテレビとかマンガの話も普通に通じる。

ただ生徒指導が馬場チョップだけ(でもハンパなく痛い)ってのが普通じゃない。


「別にいいだろ。夏休みっつったって、特に予定ないんだろ? 彼女いないみてーだし」


常にポケットに手を入れてる俺は、いつもジャージなヤマを見て言う。