彼女は二重人格


「…あ、ありがとう…ございます。もう…大丈夫…です。」




私は拓磨くんの胸のなかで思いっきり泣いちゃった。

大分時間もたったみたい。





急に恥ずかしさがやって来た…

「…大丈夫か?もう、落ち着いた?」



拓磨くんが私の顔を覗いて心配そうに言ってくれる。



すごく…優しい声。

「は、い。落ち着きました。」



自分からゆっくり拓磨くんから離れる。
拓磨くんも離してくれた。

「し…心配かけて、すみません。」




「ううん。俺が心配したくてしたんだから。」





ドキッ…



意味が違うと分かっていても、心が反応した…。



「そんな…こと。でも…ありがとう…そんな風に…慰めてくれて。」






「いいって。そんな、気にするほどのことじゃない。」


「だって…。みんなの王子様の胸で泣くなんて…。」







はぁ…。
拓磨くんがため息をついて言った。

「竹之内…王子様って呼ぶな。」



「え?」


「俺、王子って呼ばれるの、嫌いだから。」






え!私、最低!!拓磨くんに嫌がられてるじゃん!!


「ご、ごめんなさい!」



「あ、いや。その…竹之内には特にいってほしくなかった…っうか。」







え?どー言う意味?

「っうか俺、気になってるやつ以に、胸貸したりしないし…。」