キラリ

私の複雑な心境をよそに

時間は流れていった。



退学の事を友達に話さないと決めている以上、今日はいつも通りにみんなと別れなければならない。


一言「仲良くしてくれてありがとう」とお礼を言う事さえ出来ないのだ。


それが、つらかった。




ホームルームの後、ごく自然な感じで友達と別れ、校舎3階の一番端にある進路指導室に退学届を提出し

家に帰ろうと、人気の無い校舎の端の階段を降りていたときである。



2階の踊り場に、よく知っている後ろ姿を見付けた。