「あの、3年の教室ってどこですか?」 「え、あ、えっと1階の保健室の隣です…」 「そっか。ありがとう」 男子は去っていく。 緊張のあまり声はぶるぶるだった。 何なの、この気持ち? しかも、あの人、誰? ―――――――この時の私はまだまだ鈍感だった。 まさか、前に出会ったことがあるなんて想像もしていなかったんだ。