私は母の姿を認識するまでに時間がかかった。 元々ポッチャリしていた体は 今にも折れそうなほどガリガリに痩せ細り、 多すぎて纏まりの無かった髪はほとんど抜け落ち、 小さいニット帽で全て隠れてしまう程になっていた。 久々に会った母は思ったより病気に蝕まれていたのだ。