学校から帰り、部屋でのんびりしていると雨が降りだした。 しだいに雨脚は強くなり、屋根をうつ音がうるさくなってきた。 雨が流れ落ちる窓を見ていると、空が一瞬光った。 次に大きい音が響く。 あー、これはダメだな。 そう思い、部屋を出る。 「あら、どこか行くの?」 リビングにいた母さんがのんびりと訪ねてきた。 「和羽のとこ」 そう答えると母さんはあぁ、と納得したような相づちをうった。