夢なごり~君の声に呼ばれて~



「呼ぶんだよ!」



私は机を叩き、立ち上がった。



クラスメイトの視線が私に集まっている。



しまった…、今は授業中だ。



「どうかしたの、桜井さん?」



「いえ、何でもありません」



私は心配そうに見て来る教師をやり過ごすと、席に座り直した。



何なんだよ、この夢は。


意味分かんない…。


私は髪を掻きむしった。