でも、何故だ…。 「何か、ムカムカしやがる…」 「副長、何か言いましたか?」 隣にいた斎藤が俺の方を向いた。 俺は何でもねぇ、と答えると、縁側に出た。 部屋の中からは舞咲達の声が聞こえる。 あぁ…、ムカムカしやがる。 笑っていて欲しいのに、アイツらの前では笑って欲しくない。 「矛盾してんな…」 俺は髪を掻きむしると、空を見上げた。 空はさっきの雷雨は嘘かのように晴れていた。 大地を照らすように雲の切れ間から太陽の光が差し込んだ。 まるで、舞咲の心に光が射したようだった――。