夢なごり~君の声に呼ばれて~



今は夏。



道場内は熱気が篭り、蒸し暑い。



でも、今はもう夕方だ。



昼間に比べ、外はだいぶ涼しくなっていた。



涼しい風が私の頬を撫でる。



「お疲れ、舞咲」



すると、岬が冷タオルを手渡して来た。



岬は剣道部のマネージャーをしている。



氷で冷やされたタオルは冷たくて気持ち良い。



私はそれを首にかけた。