会話らしい会話も不可能らしいので、俺は早々にそいつから目を離し華奈の部屋の方に向かう。 いや、向かおうとした。 …したんだけど。 ウサギ耳がようやく立ち上がり俺の服の裾を思いきり引っ張ってきたせいで、動けなくなってしまった。 「…なんなんだよ。つか誰だお前」 「まままま待って!!ぅ、あ、わたし、レイナルドにお客さまを呼んできてって…い、言われていて…あの、その…」 かなりどもりながらそいつはそう言った。 要するにレイナルドの知り合いで、この世界の住人なんだろう。