「詐欺だ……」
「あ?」
「だって、どうみたって詐欺でしょ!?
普段はあーんな王子様なのに…!こんな悪魔だったなんて…詐欺ですよっ」
「ブハッ!あ、悪魔ッ」
ククク、と言いながらお腹を抱えている男の人。
「やー、キミおもしろいね。慶にここまで言う人あんまりいないよ」
「えっと…?」
「あ、ごめんね。僕の名前は東城弘樹<トウジョウヒロキ>。生徒会書記をしてるよ」
「よ、よろしくです…」

弘樹先輩は、黒髪でメガネをかけてて…穏やかそうな人だ。

「て、ていうか!さっきの資料室での会話で、京介先輩?が副会長なんじゃないんですか!?」
「アイツは代理だ、だ・い・り!副会長だったやつ、転校しちまったから仕方なくあいつがな」
「だい、り…?じゃぁ京介先輩は本当は役職なんだったんですか?」
「会計だよ」
と、爽やかに弘樹先輩が答えた。
「じ、じゃぁせめて、あたしが会計担当する、とか。別に、副会長じゃなくても…「ダメだ。言ったはずだぞ。お前に拒否権はねぇ」

な、なんなの…この俺様っぷりは。