ある夏の日の出来事


「それじゃ、また明日な。
今日もメールとかするわ。」

分かれ道につき、彼が手を離そうとする。
なんとなくここで手を離しちゃいけない気がして
ぎゅっと握ってしまう。

「どうした?俺と離れんの寂しいん?」

ニヤニヤして聞いてくる彼。
そりゃ寂しいけど。

「寂しくないもん!
なんとなく掴んだだけ...だよ。」

素直になれない自分が嫌。
でも帰らなくちゃだもんね。

「それじゃまた夜に。ばいばい♪」