彼が体温計を取り出して、体温を見る前に きっと佑輔が先に見たらすぐに体温計を切ると思ったあたしは ささっと体温計を彼から奪い取ってモニターを見た。 小さなモニターには38.7度と表示されていて 思ったとおりの数字だった。 そして、きっと数字を聞いたら余計にだるくなると思ったあたしは すぐに電源を切って 「佑輔は頑張りすぎだよ。今日くらいはしっかり休んで!ねっ?」 と言ってあたしは佑輔をベッドに横にさせた。 「…分かったよ」 とあたしの言葉を聞き入れた佑輔はそれからすぐに眠りについた。