部屋にあるイスに座って、机に向かう。 カチカチとシャーペンの芯を出して、ぎゅっと握る。 今までに配られたプリントと教科書を見て復習をしようと試みるけど ……どうしても勉強に手がつかない。 あーあ……佑輔の前で“期末テスト”って言葉を出さなければ良かった。 この2日間、佑輔と電話もメールもしてない。 こんな日々が後10日も続くなんて考えられないよ。 「佑輔に……会いたいよ。声が聞きたいよ」 あたしがこんな状態になってしまったのは3日前に佑輔の家に行った時のことだった。