そのとき、聞き覚えのある声が聞こえた。 「川瀬先生、いつもお見送り、ありがとね!」 奈美の声だった。 川瀬先生。一時期、奈美が好きだった塾の教師。 まだ若いし、俺らと対して年の差がない。 もし、奈美が川瀬先生に恋してたら…そう思っただけで、怖い。 「奈美ちゃん、約束、守ってくれるよね?」 先生が言った。 約束…?