あいつら…みなみたちの声が、頭にガンガン響く。 「もしかして、人形の彼氏~?」 「いやいや、違うでしょー!」 ゲラゲラと笑っているのが聞こえる。 でもその様子はあたしには見えない。 …海里に抱きしめられているから。 あたしは海里の服をぎゅっと掴んだ。 早く…っ、早く行ってっ! あたしが強く願ったのとほぼ同時に、首にまわっていた海里の腕が無くなった。 …ねぇ、海里…。 海里もいなくなるの…?