「ここが俺の家だ!」 指差した家は、極普通の一軒家。 ドアをガチャリと開ける海里。 「ただい…」 「かい兄ぃー!」 海里の声は遮られ、バタバタと足音を響かせ誰かがこちらに駆けてきた。 そしてその遮ったであろう子供が、ギュッと海里の足にしがみついた。 「みわがお菓子食ったー!」 「みわは悪くないもん!」 壁からヒョコっと出てきたのは、ショートカットの小さな女の子。 みわちゃんというらしい。