涙恋~片思い恋愛〜

「拓真くん!?」


未来ちゃんは、そう言って俺の方を振り向いた。



「あぁ。」



面倒くせっ、女なんか。

美奈だけで俺は十分なのにーー...


俺には、なんで女しか周りにいねぇんだよ。

本当に嫌になる。



「はい、じゃあ、またあとで。
雪見は席に着く、斎藤はーー...
黒木の隣だ。」


担任は、美奈と未来ちゃんを鎮めるように言う。


先生、ちょっと待って!!
俺の隣、誰かいるはずだろ!?


そう思って、俺の隣を見るとーー...
確かに、誰もいなかった。



「拓真くん☆
よろしくねぇ~~!!」


「未来ちゃん、よろしく。」



なんか、波乱の予感。


女は、基本的に面倒くさい。
どうせ、未来ちゃんもそうだろ。


そう思いながら、空返事をした。