涙恋~片思い恋愛〜

美奈と、あの白鳥がいたからーー...

中では、2人が話をしていて、盗み聞きをしてしまった。



「これ、チョコ。

 あなたにあげるつもりなんかないけど、一応、付き合ってるわけだし。」



美奈は、いつものかわいらしい声とは真逆な、冷たい声を出していた。



白鳥と、付き合ってるんじゃないのかー...?

好きだからー...

一緒にいるんじゃないのかー...?


美奈の声を聞いてると、そのことが不思議に思えてくる。



「あぁ、ありがとう。」



白鳥は、素直にうれしそうだ。

美奈のことが好きそうだー...


って、当然か。

付き合ってるんだもんな。



俺、なんでこんなに不思議なのか分かった。

白鳥と美奈が付き合ってるのは、幻だって思ってたから。

ウソだって、頭で理解してたから。


ただ、俺は現実を認めていないー...

情けない、男なんだー...