「いやぁっ。」


急斜面に、足が付いていけず、どんどん加速していく。

どうやってスピード弱めるんだっけ。


怖くて、頭の中でパニックが起きてる。

そのせいで、簡単なこと一つもわからない。



「雪見っ。斜面にお尻をついて、止まるんだっ!!」


上のほうから、天使のようなそんな声が聞こえる。

早く止まらないとー...



「馬鹿っ、何してんだよ!!

ここは、競技スキーに出る人が練習するところなんだぞ!?」



尻もちをついて、止まった。

近くには、林みたいなとこがあるよ。


きっと、あの天使のような人がいなきゃ、あたし死んでたよー...

よかった、まだ生きてるよねー...