A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「この人だかり、やっぱあいつが原因だよな」


　向こうで諒と戦っているアヤカシを見上げ、彩は言った。
　話をしている間にも、悠は周りの人間達を正気に戻していく。


「この中に何人か、能力を持った人間がいるのは確かなんだ。あのアヤカシは多分、その人間達の力を吸収しているのかも知れない」


　戦っても、相手の力は衰えることはない。
　今までのパターンから言うと、そう考えるのが自然だ。
　パワーを送っている人間は気配をさとられないように上手く姿を消していて、悠にもどこにいるのか分からない。
　タイムリミットがあるのが分かった以上、こうやって一人ひとりを正気に戻していくのにも、限界があった。
　せめて、その10人の人間の居場所が分かれば。