次の日── 「なんだぁ~、犯人は鈴木君だったのか」 お昼の食堂でパック牛乳を飲みながら健が発した。 「楽しい時間ではあったね」 匠は上品に言い放ち、コーヒーを傾ける。 「おう、犯人捜し面白かった!」 彼らの目的はあくまでも石を置いた者の正体であって、その後の事などにはまったく関心はなかった。 糾弾する内容でもないものに怒るより、楽しむ方が面白い、という考えのもとに動くのが彼らなのである。