志保はそれから、影から匠たちを監視していた。
そんなとき──顔に絆創膏を貼った健を目撃し、志保は足早に駆け寄る。
「どうしたのこれ」
「あ、志保先生こんちは」
「挨拶はいいから」
「? 稽古でヘマしちゃっただけです」
「稽古? あなた部活には入ってないわよね」
「匠んちの親父さんに稽古つけてもらってます」
「!」
そういえば彼の父親は元自衛官だったわ。
しかし怪我をさせるなんて、適切な教えをしているのかしら……と小さく唸る。
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