私達5人は、学校の近くにある林の中である建物を探していた。
今朝、私達の机に手紙が入っていたのである。
その手紙には、

[ホウカゴ ハヤシ フルイ タテモノ キテ]

とかかれてた。
正直、怖かった。昔から言い伝えられている話があって、
あの林に入った者は必ず死ぬ。
バカみたいな話だが、本当に死人がでている。
でも、5人で話し合った結果、興味半分で行ってみることにした。
みんな無言で歩いている。やはり、怖いのだろうか?
空にはオレンジ色の雲が重なり合っていた。
その時、実希が口を開いた。
「疲れたー!まだつかないの?」
みんなの顔に余裕が生まれた。
「実希、もうすぐだよ。」
愛奈は、クスクス笑いながらそう言った。
あまり愛奈とは話した事がないが、やさしい性格なのは分かる。
「藍、本当にこっちであってんの?」
恵が私に向かって言った。
私は頷いた。
すると優美が少し驚いた様子で言った。
「あれじゃない!?」
「・・・え?」
そこには学校があった。
学校といっても廃虚・・・。
窓ガラスは割れていて、壁は泥だらけ、
校庭には草が生い茂っていた。
人影が全くない。
実希と優美はその場に立ち尽くしていた。
怖いもの知らずの恵は
「ただの廃虚じゃん。」
みんな廃墟の方を見つめている。
すると愛奈が口を開いた。
「あれ・・・何だろう?」
指をさした方を見てみると箱が5個あった。
実希は箱に近づいて一番左にあった箱を開けた。
「洋服と・・・何だろ?これ。」
私と恵は実希の後ろから箱を覗いた。
「紙?」
長さが15cmぐらいの細長い紙。
でも、よく見ると
下の方に[功]と書かれている。
普通の紙ではなさそうだ。
恵が左から二番目の箱を開けた。
「こっちの箱にも服と紙が入ってる・・・。」
私達は恵の開けた箱の中を見た。
実希のとは違う・・・[身]と書かれている。
恵は私達に言った。
「全部開けてみようよ。」
私と優美と愛奈は残りの箱を開けた。
「みんな同じみたいだね。」
と愛奈は言った。
いや・・・同じじゃない。
私はみんなに聞いた。
「みんなの紙にはなんて書いてある?」
聞いた所、実希は[功]、恵は[身]、愛奈は[治]
優美は[開]、私は[守]。
それぞれ、5枚ずつある。
どういう意味があるんだろう?
すると恵が言った。
「中に入ってみようよ。」
私と優美は賛成だったが実希と愛奈は嫌がった。
怖いんだと思う・・・。
そりゃあそうだ。私達を待っていたかのように箱が
ちょうど5個あったのだから。
でも行動しないと何も分からない・・・。
怖いもの知らずの恵は無理やり2人の腕を掴んで校舎へ入っていった。
その後に私と実優もつづいて歩いた。
それぞれ、箱を持って・・・。
中に入った私達は学校の中を土足で歩き回った。
この学校は4階まであるようだが、4階へ行く階段の壁に立ち入り禁止
と赤いペンキで大きく書かれていたため行かなかった。
というより行く勇気がなかった。
体育館は見当たらなかった。
しばらく校舎の中を歩いて分かった事は
1階には図書室と保健室と木工室がある。
2階には家庭科室と音楽室と職員室がある。
3階には音楽室と理科室がある。
4階は立ち入り禁止だった。
教室は全3学年×5クラス。
たぶん中学校・・・。