如月華恋。

私はごく普通にごく普通のどこにでもいる
ただの子供だった、

4月に高校に入学してそれなりに友達にも
恵まれてそれなりに毎日を送っていた

ーーーー出会う前までは。


4月も中頃に入り、高校生活に少しずつ
なれてきたころ私はよく空羅と麻里と真由と
芽衣と一緒にいるようになった。

その5人でよくあの先輩かっこいいー!
とか、
クラスで一番かっこいいのは
〇〇くんだよね~とか話したりしていた


「はぁ~またか。気まづすぎるわ」
この頃私はまだ中学の元カレを
忘れられずにいた。

別れた原因は私だしヨリ戻したいわけでもなく
ただ納得のいかない別れかただったから
気になるだけだろうなって思ってた

その元カレとは高校の方面が一緒なだけあって
よく電車で会ったりしていた。

どちらからも話すことはなく見てみぬフリで終わる。

そんな関係もどこかで嫌気がさしていた、
ただ普通に話せる友達に戻りたかったけれど
ダメだった。

「あいつを越える好きな人なんてできないよね~
誰か現れてくれへんかな~」

なんてノンキなことを思っていた。

あれだけ好きになってしまう人が
出てくるとは知らずに。


「はーいじゃあバス遠足の班決めするぞ~」

4月の終わりごろに一年はバス遠足で京都にいくらしく
その班決めの話し合いをしていた。

「今からくじを持って回るからその紙に名前書いて
前まで持ってこ~い」


「誰と一緒の班になるかな?」

「華恋は海くんと一緒になりたい!」

「華恋そればっかやん!なんかあったら
海くん海くんて、やぱもう好きなんちゃうん?」

「いやいや~好きとはまたちゃうわ(笑)」

こうしてバカして話せる真由が私は大好きだった、