リクというのは、ここの店を経営しているオーナーだ。


「リクに見付かると大変だから」


「うるせーな…俺がなんで、す…スイート…なんちゃらで仕事しなきゃいけねーんだよ」



「スイートクラブだよ」



そう答えたのはオーナーのリクだった。



「うわっリク…」



「うわじゃないよ!ちゃんと仕事しないとダメだろう。花怜とセキナもちゃんと仕事してるだろう」



腕を組ながら、リクは言う。



「だって、めんどいし…なんで俺がこっちの店で仕事しなきゃいけねーんだよ。」



そう今の仕事は俺の仕事ではない。


俺がしているのは裏の仕事。


表での仕事ではない。



「仕方ないだろう。バイトの子が熱だしちゃって今日は行けないって言うんだから…」


リクが何度もこの台詞を俺に言ってくる。